天皇陛下と菅総理
- 2011/04/30 18:34
いまや陛下と菅総理を同文章内に書くことさえ嫌なのだが、どうしても書かずにはいられない。今回の東日本大震災の後、陛下と菅総理がそれぞれ避難所を訪問された、しかしその時の被災者の対応は、当然といえば当然だが、あまりにも差があった。菅総理が訪れた時、避難所の方々から「パフォーマンスでしかない」「今さら何をしにきたのだ」との声が上がり、中には総理が来ると避難所から出ていってしまう人もいるありさまだった。一連の場当たり的な対応、原発をめぐるドタバタでチグハグな対応、これまでの菅総理の言動を見ていれば「今この人に国をまかせられるのか?」と誰もが思ってしまうだろう。民主党議員が統一選において惨敗したが、震災で助かったのは菅総理だけというのでは話しにならない。
一方、天皇・皇后両陛下は震災後、4月8日に埼玉県を、そしてその後千葉や茨城県を27日には宮城県を訪問された。南三陸町の体育館では両ひざを床につけ、多くの方に言葉をかけた両陛下がお帰りになられる際「ありがとうございました。」と声があがり、最後は拍手となった。三陸町の佐藤町長は「被災者のああいう笑顔をみたのは初めてです」とコメントした。帰りぎわに「もう帰るんですか」といわれた菅総理とは比べることが失礼とは思うがあまりにも対照的であった。
日本という国において皇室の、そして天皇・皇后両陛下の果たされている役割の大きさを改めて感じました。天皇・皇后両陛下はそれぞれ77才と76才であり、毎週の被災地ご訪問は肉体的に相当な御負担だと思われる。しかし両陛下のこの国を思う気持ち、被災者の方々を少しでも勇気づけたいという思いがあってのことだと思います。本当にありがたいことだと思います。
被災地は必ずまた元気に復興できる。両陛下とそれを見送る被災者の方々の笑顔を見て、そう確信しました。